農業初心者でも失敗しない!気象トラブルへの備え方
目次
はじめに ~空模様に泣かされないために~

野菜づくりをはじめたばかりの頃って、「雨が続くとどうなるの?」「急な冷え込みってヤバいの?」と、天気に振り回されて戸惑うことも多いですよね。
実際、農業における気象トラブルは、収穫量や品質に直結する大きなリスクです。
でも、安心してください。
天気は変えられませんが、「備えること」はできます。
このコラムでは、農業初心者でもすぐに実践できる気象トラブルへの備え方を、わかりやすくお届けします。
心配性なあなたでも、「あ、これ知っててよかった!」と思えるはずです。
1. 長雨・大雨への備え~水の通り道をつくっておく

梅雨時期やゲリラ豪雨など、長雨や大雨は作物にとって大きな敵です。
特に初心者が見落としがちなのが排水対策。
✔ 水はけの悪さがもたらす被害
- 根腐れ(特にトマト・ナスなど)
- 病害虫の発生(ジメジメした環境が好きな菌や虫が活発に)
- 雑草の急成長
✔ 予防のためのポイント
- うねを高めに立てる(高うね)ことで、水がたまらないように
- 畑の周囲に水の逃げ道(排水溝や溝切り)を作る
- プランター栽培でも鉢底石+水はけのいい土を使う
簡単な一工夫が、あとでのトラブルを大きく防いでくれます。
2. 急な冷え込みや霜~「夜間の冷え」は敵だと思え

春先や秋の夜、油断していると朝霜や急な冷え込みで作物が一気にダメになることも…。
「気温が上がってきたから大丈夫!」と思い込むのはちょっと危険。
✔ よくある冷えのトラブル
- 苗が枯れる(特にナスやピーマンなどの夏野菜)
- 生育が止まる
- 葉が凍傷のようにしおれてしまう
✔ 対策方法
- 夜は不織布や寒冷紗でカバー(ホームセンターでOK)
- マルチシートや敷きわらで地温を保つ
- 前日に冷え込み予報が出たら、日中にたっぷり水やりをしておく(霜防止に)
こうした「ひと手間」が、野菜たちの命綱になることもあります。
3. 猛暑・高温障害にどう対応するか?

近年の猛暑は異常レベル。植物にとっても「暑すぎる」はストレスのもとです。
特に初心者は、「夏=野菜がよく育つ時期」と思いがち。でも実は、高温障害で枯れる・実がならないというケースも増えています。
✔ どんな症状が出る?
- 実が落ちる(トマト・ピーマンなど)
- 葉が焼ける、しおれる
- 受粉障害で実がつかない(ナス科やウリ科に多い)
✔ こう備える!
- 遮光ネット(35〜50%)で日差しを和らげる
- 水やりは早朝か夕方に(昼にやると根を煮ることも)
- 敷きワラやマルチで土の乾燥を防ぐ
- 暑さに強い品種(例:耐暑性のあるトマト)を選ぶのもアリ
熱中症と同じで、「人が暑いときは、作物もキツい」と思っておきましょう。
4. 強風・台風への備えと心構え

突然の突風や、毎年のようにやってくる台風も、作物や施設を一気に壊してしまいます。
特に初心者は支柱やネットの設置が甘くて、「風で全部倒れた…」なんてことも。
✔ 守るべきはココ
- 支柱は深く・しっかり固定(ハの字型+ロープで補強がベター)
- 防風ネットの設置(風が抜ける設計で)
- 畝を風の通り道と垂直にして風を逃がす
- 収穫直前の作物は、予報前に収穫しておくのが鉄則
「備えすぎかも?」と思うくらいがちょうどいいです。
5. 予測できない気象変動に強くなる“備え癖”

天気は予測不能。想定外が当たり前になってきている今、初心者にも大事なのは“気象に対する備えの習慣”。
✔ 普段からできる「備え癖」
- 気象アプリを活用して、前日・1週間予報を確認する
- 「農業天気予報」サイトやX(旧Twitter)で生産者の声をチェック
- ビニール・不織布・支柱・防虫ネットは使わないときでも保管しておく
自然と共に生きる農業では、“流れを読む力”が育つのも醍醐味のひとつです。
まとめ ~自然はコントロールできない。でも、向き合い方は選べる

気象トラブルは、農業において避けては通れない道。
でも、それを恐れるより、「どう備えるか」に意識を向けるだけで、気持ちも行動も大きく変わります。
「雨が降るならどう排水しよう」「冷え込みが来たらカバーをかけよう」――そんなひと工夫の積み重ねが、収穫という喜びを守ってくれるんです。
初心者でもできることは、たくさんあります。
焦らず、自分のペースで“気象との付き合い方”を身につけていきましょう。

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