ここは王国から離れた西の都『クジョウ』。長い旅路の先にようやく辿り着いた王子一行。ボロボロになりながらの彼らの旅の話はまた別の機会に…
ヒカル『ここがクジョウか!活気があって賑やかな街だな!カグラさんもフジさんもお疲れ様!』
カグラ『おっさんでも、この旅路くらいは楽勝ですよ。』
フジ『そ、そんなぁ、、僕ばっかり荷物持たされて、なんでこんな大変な思いを僕がしなきゃいけないんですか、、ぶつぶつ、、』
カグラとフジと呼ばれた丸坊主にメガネの2人。男達は国王軍第一部隊長と副隊長であり、ヒカル王子の護衛として共にこの西の都に辿り着いたのである。
カグラ『でもなんでクジョウに来る必要があったんです?ネギなんて我が王国のどこにでも自生するようなポピュラーな野菜じゃないですか?王国で研究したってよかったのに。』
ヒカル『ここクジョウはクジョウネギというネギの中でも特別なネギが育てられている場所なんだ。僕らはここの農園に修行に行きクジョウネギについて研究していくんだ!そしてネギの宝石というものを見つけるために旅に出たのだから!』
農園で出迎えてくれたのは、クジョウネギの専門家で農園の主でもあるフカワ。農園の主らしい、日に焼けた褐色の肌が健康的な男。
フカワ『ようこそ、ヒカル王子。これから王子はクジョウネギの生産修行をしてもらいます。土作りや、種まき、育苗、定植作業、収穫に出荷作業とやることは沢山ですぞ!』
ヒカル『はい!フカワさん、是非ご指導の程どうぞ宜しくお願いします!』
フカワ『よい心意気ですね!では早速着替えて水路掘りからお願いしますね!水捌けの良い土壌がクジョウネギの生産に適しています。シャベルで掘り進めて下さい。』
カグラ『力仕事はおっさんらに任せとき!』
フジ『そ、そんなぁ、、着いたばかりでなんでこんなしんどいこと、、』
ヒカル王子達の修行はこの西の都から始まる。果たして彼らはネギの宝石を見つけることが出来るのだろうか…
第五話完